宇野常寛責任編集 PLANETS 政治からサブカルチャーまで。未来へのブループリント

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  • 2020.03.18

周庭 御宅女生的政治日常――香港で民主化運動をしている女子大生の日記 第33回 新型コロナウイルスと政府の欺瞞

香港の社会運動家・周庭(アグネス・チョウ)さんの連載『御宅女生的政治日常――香港で民主化運動をしている女子大生の日記』。早くから新型コロナウイルスの脅威に直面した香港。感染を隠蔽しようとして拡大を招いた中国政府のみならず、日本政府が行った一連の対応についても、香港の人々の目には不合理なものに映っているようです。(翻訳:伯川星矢)

[編集部より]
周庭さんによる本稿の翻訳前の原稿は2020年3月1日の段階で提出されています。時々刻々と変化する現在進行形の事象を扱っている内容のため、判明している事実関係や著者の視点による見解は、あくまで当時の情報に基づくものであることをお断りいたします。

ここでみなさんとお会いするには久しぶりになります。みなさんは元気に過ごされていますでしょうか?

ここ数ヶ月、香港と日本はとても大きな変化を経験しました。特に新型コロナウイルス(香港では「武漢肺炎」と呼ばれています)は中国から香港・マカオ、それから日本・韓国・イタリアとさまざまな国に伝染し、それによって生活習慣、さらには各国の政府に対する見方を大きく変えました。

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▲香港衆志では街頭でマスクを配る活動をしました

「武漢肺炎はただのアンラッキーだ」と言う人が大勢いますが、私はこれを人災だと考えています。
去年の12月中旬、中国湖北省武漢市で初の感染者が出ましたが、中国政府と地方政府は真相の隠蔽を試みました。隠しきれなくなった後は、湖北省・武漢のみの数字を公開し、まるで中国国内の他の地域は、まったく影響を受けていないように見せかけました。
2020年1月に入ると、香港でも感染の疑いがある患者が現れましたが、香港政府はその数字を正直に公表しました(これは香港政府を讃えている訳ではありません。正直な公表は当然のことでしょう)。そのことで中国国内では武漢と香港にしか患者がいないように見えましたが、中国の大きさと人の往来の多さを考えると、他の地方政府が感染者数を隠蔽していることは誰の目にも明らかでした。
習近平が全国的な行政指示を出した後で、やっと他の地方政府が感染者数を公開し始めました。中国国内での隠蔽行為が横行しなければ、市民も他の国々もより早く警戒・対策ができたし、ここまで制御不可な局面にはならなかったでしょう。

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▲医療従事者のストライキを応援する街宣活動

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