宇野常寛責任編集 PLANETS 政治からサブカルチャーまで。未来へのブループリント

Serial

  • 2020.11.17

『The Witch/魔女』──キム・ダミという名の感情凶器|加藤るみ

今朝のメルマガは、加藤るみさんの「映画館(シアター)の女神 3rd Stage」、第10回をお届けします。
今回ご紹介するのは、平凡な女子高生が秘められた力を覚醒させ、天才サイキッカーとして戦うアクション映画、『The Witch/魔女』です。
2018年に公開され、韓国国内では観客動員数318万人を超える大ヒットとなった本作。洗練されたサイキックバトルの演出と超展開のストーリー、そして新人賞を総なめにした主演女優の名演技が光る本作の魅力を語り尽くします。

加藤るみの映画館(シアター)の女神 3rd Stage
第10回 『The Witch/魔女』──キム・ダミという名の感情凶器

おはようございます。加藤るみです。

いきなりですが、私、映画で描かれる「水中キスシーン」が大好きなんです。
以前、『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』のコラムでもチラッと書きましたが、これはもうフェチの域なんですね。

そんな私が最近、「水中キスシーン」に匹敵するくらいツボに入ったフェチなシーンを見つけてしまったんです。
それは、何かを食べながらのキスシーン。略して「ながらキスシーン」です。
これにハッとしたのは、11月27日から公開の『ヒトラーに盗られたうさぎ』の試写を観た時でした。
この作品は、ナチス迫害を逃れるため、故郷ドイツを離れ、過酷な亡命生活を強いられることになった家族の物語です。貧困や差別、苦しい環境のなかで生きる希望を見出していくんですが、夫婦のささやかな幸せを描いているシーンがとても可愛らしかったんです。
お金がない中、明るく家庭を支える奥さんに旦那さんがチョコレートケーキを買ってあげて、公園のベンチで2人だけの時間を過ごす。そのケーキに奥さんがガブーッとかぶりついて、そのチョコレートケーキを食べながらキスするシーンが、もう最高にロマンチックで……。

そのシーンを見た時、なにかビビビビーッと電流が走ったんです。あ、私が探し求めていたのは「……これだ‼‼」と(笑)。
もう、口周りとかもチョコレートでベタベタなんですけど、それが良い! それが可愛いんです!

さらに、そのシーンを観て記憶の扉が開いて、思い出した作品が『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』(’97)。劇中で、マット・デイモン演じる主人公・ウィルが初デートでハンバーガーを食べながら彼女にキスするシーンがあるんですが、そのシーンがたまらなく好きで……!
キスしたあと、ミニー・ドライヴァー演じるスカイラーが「I think I got some of your pickle! 」と言う、ザ・アメリカンな返しが最高に微笑ましい名シーンです。
そのシーンを思い出して「ああ! これも『ながらキス』だ!」と、ニヤニヤしてしまいました。
この、しょうもないようで私にとってはとても重要な世紀の大発見「ながらキス」について、これからしっかりと研究していきたいと思います。
「水中キスシーン」や「ながらキスシーン」をもし見つけた方は、ぜひ教えてくれると嬉しいです。

さて、今回ご紹介する作品は、『The Witch/魔女』(’18)。
NetflixやAmazon primeなどで配信されている韓国映画で、韓国では観客動員数318万人を突破した超ヒット作品です。

画像8

『The Witch/魔女』

……なのですが、実はこの作品、日本では全国ロードショーではなく、2018年にシネマートさんなど、一部の映画館の企画上映で上映されたのみ。
なので、私も劇場では観れず、配信で観て、「何コレ⁉ めちゃくちゃ面白いんですけど⁉」と、衝撃を受けました。

なのにこの作品、意外と話題になっていない……!

「WHY⁉⁉」ということで、今回ご紹介したいと思います。
韓国映画好きな方はもちろん、コロナ禍で大流行した韓国ドラマ『梨泰院クラス』(’20)にハマった人には特にオススメしたい作品です。

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