宇野常寛責任編集 PLANETS 政治からサブカルチャーまで。未来へのブループリント

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  • 2021.09.01

ネオアニマのデザイン論|近藤那央

ロボットクリエイターの近藤那央さんが、新しいロボットのかたち「ネオアニマ」が実現する社会について考察する連載「ネオアニマ」。およそ1年半ぶりの掲載となる今回のテーマは、「デザイン」です。はじめて開発したネオアニマ「にゅう」は、まず動きのデザインから設計したという近藤さん。現在開発中の新しいネオアニマについて、そして開発中のアプリとのデザインの違いや今後の展望について綴ります。

近藤那央 ネオアニマ
第5回 ネオアニマのデザイン論

にゅうのデザイン

皆様お久しぶりです。近藤那央です。前回のネオアニマの執筆から、1年以上空いてしまいすみません。おそらく多くの皆様と同じように、心に余裕がまったくない1年でした。また、今メインの仕事としてやっているSNSスタートアップに気を取られすぎてネオアニマに取り組めていなかったのですが、やはり私は自分の表現を掘り下げるネオアニマと、市場を狙いに行くスタートアップ、どちらもやるからこその強みがあるのだなと再認識しました。ロングタームで応援してくださるPLANETS編集部、そして読者の皆様に大変感謝しています。実は、来年5月にサンノゼで個展が決まりました。今年はそれに向けて着実に制作していく予定です。その話を連載の中で書けたらいいなと思っています。

さて今回は、ネオアニマのデザイン論についてお話しします。
前回の記事では私が考える「いきもの」という概念は、その対象が持つストーリー、詳しく言うと、その対象がそこにある理由、その形である理由、そう行動する理由で構成されていると紹介しました。その中で、「その形である理由」は形のデザイン、「そう行動する理由」は動きのデザインということができます。そして、ネオアニマは自律的に動くロボットいう特性上、特に動きのデザインについてが重要になると考えています。
まずは、重ねて紹介している、呼吸するロボットにゅうについて、この二つのデザインという観点で説明します。

まずは、形のデザインについて。にゅうはシーツを被ったおばけのような風貌の、体長40センチほどのロボットです。外側の布は起毛した柔らかな布で、小さく丸い目が縫い付けられており、口はありません。また、先が三叉に分かれた手が前方に二つあります。

画像1

▲にゅうの目

画像2

▲にゅうの手

画像3

▲一番縮んだ時のにゅう(左)、一番伸びた時のにゅう(右)(家にあった背景布で撮影したら、謎の家族写真のようになってしまった笑)

そして、動きのデザインについて。にゅうは内部に屈伸するような機構があるので、体の大きさを上下に変化させることができます。これにより、通常時はゆっくりと呼吸をしているような動きをします。そして、呼吸だけだと単調になってしまうため、よりいきものらしさを表現するために、小動物がよくやるような、どこか一点をいきなり見つめる動作を入れました。

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