宇野常寛責任編集 PLANETS 政治からサブカルチャーまで。未来へのブループリント

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  • 2018.11.02
  • 宇野常寛

宇野常寛 NewsX vol.5 ゲスト:児玉健 「遊ぶことで、大人はもっと自由になる」【毎週金曜配信】

宇野常寛が火曜日のキャスターを担当する番組「NewsX」(dTVチャンネル・ひかりTVチャンネル+にて放送中)の書き起こしをお届けします。10月2日に放送されたvol.5のテーマは「遊ぶことで、大人はもっと自由になる」。けん玉パフォーマー・人狼ゲームマスターの児玉健さんをゲストに迎えて、現代の大人にとっての「遊び」はどうあるべきなのかを語り合います。


NewsX vol.5
「遊ぶことで、大人はもっと自由になる」

2018年10月2日放送
ゲスト:児玉健(けん玉パフォーマー・人狼ゲームマスター)
アシスタント:加藤るみ(タレント)
アーカイブ動画はこちら

宇野常寛の担当する「NewsX」火曜日は毎週22:00より、dTVチャンネル、ひかりTVチャンネル+で生放送中です。アーカイブ動画は、「PLANETSチャンネル」「PLANETS CLUB」でも視聴できます。ご入会方法についての詳細は、以下のページをご覧ください。
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「遊び」に目覚めたのは30歳を過ぎてから

加藤 NewsX火曜日、今日のゲストは、けん玉パフォーマー、人狼ゲームマスターの児玉健さんです。
児玉さんがけん玉をはじめたのは、30歳のときなんですよね。

児玉 僕は29歳まで普通に不動産屋さんでサラリーマンとして営業の仕事をしていたので。その頃、リーマンショックがあり、外部の力でサラリーマンを一旦辞めることになって、そのあときに遊びに目覚めました。けん玉も人狼も30歳からはじめたんです。

宇野 子どもの頃に「けん玉のタケちゃん」とか言われていたようなことではないんですね。

児玉 全然そんなことないですよ。小学生の頃に、けん玉を少しはやったことがあるけど、玉が剣先に刺さるか刺さらないかくらいのとこで止めちゃった。みなさんと一緒です。

加藤 児玉さんについて、これから深掘りしていきたいんですが、宇野さんから児玉さんの紹介をお願いできますか?

宇野 児玉さんに番組冒頭でけん玉のパフォーマンスを見せてもらったんだけど、けん玉だけをやっている人じゃないんですよ。今のメインの仕事は、けん玉のパフォーマンスと、あとは人狼という推理ゲーム。渋谷にある人狼をみんなで遊ぶ部屋「人狼ルーム」を運営しながら、日本を代表する人狼プレイヤーとして活躍している人なんです。児玉さんは人狼とけん玉を中心にいろんな遊びを通して「現代における大人の遊びは何か?」ということを研究していて、それをコンサル的にいろんな集団に教えたりとか、プロデュースしたりとか、そういった活動をしている人なんですよね。

加藤 今日のトークのテーマは「遊ぶことで、大人はもっと自由になる」です。宇野さんは児玉さんの存在をどのようにして知ったんですか?

宇野 僕が児玉さんと出会ったのは、実はけん玉ではなくて、人狼がきっかけなんですよ。僕の知り合いである、ゲーム作家のイシイジロウさんが「宇野さんが人狼をやったら、すごく面白いんじゃないか?」ということを考えてくれて、児玉さんが運営している渋谷の人狼ルームに誘われて行ったんですよ。人狼ルームは外見的には何の変哲もないマンションの一室なんだけど、夜の7〜8時になると、いろんな職業に就いている人が続々と集まって、11時ぐらいまで、ひたすら人狼をやっているんだよね。あの感覚がすごく好きで。みんなで駄菓子屋に連れ立って行って、ガシャポンをやって、その足でかくれんぼしたりしていた小学校の頃の体験に似たような感覚で遊ぶということが、大人になってもありえるんだということが、僕はすごく感動的でした。しかも、この人はそれを仕事にしているわけ。人々に遊びを提案して、それをプロデュースすることがすごく素敵だなと思い、今日ここにお呼びしました。

児玉 ありがとうございます。

「遊び人」を職業にして生きていく

加藤 今日も三つのキーワードでトークしていきます。まず一つ目のキーワードは「職業『遊び人』とは」です。

宇野 もともとただのサラリーマンだった人が、どういう経緯で職業『遊び人』みたいな、遊びのプロになっていったのか、そして、遊びのプロとは具体的には何なのかを、紹介のついでに深掘りしていくところから始めたいと思います。

児玉 遊び人というと、チャラチャラしている人も指すじゃないですか。でも、僕は真面目な遊び人なんですよ。僕は創り出すというよりは、遊びというものを広げるほうだと思っているんです。
サラリーマンを辞めると、転職をしないといけないじゃないですか。転職を考えたときに、不動産じゃない業界にいこうと思ったんですよ。

宇野 違う業界に行きたかったんですね。

児玉 そのときに、娯楽産業とか、娯楽業界に行きたいと思ったんです。僕が大学生のときに、食玩がものすごく増えた時期で、ずっとおもちゃを買い漁っていたんです。

宇野 食玩とは具体的に何を買い漁っていたんですか?

児玉 ベアブリックのようなメディコム・トイさんのおもちゃが好きでしたね。会社を辞めたとき、俺はメディコムトイとか行きたいなとか思っていたんですよ。この機会に、好きだったものをなんとか仕事にできないかなと最初に思ったんです。そのときに、娯楽業界のことををいっぱい調べたんですよ。そしたら、もちろん企業ではあるので、どこの企業も自分が思っているよりいろんなことをやっていて、いろんな企業を見てまわって、しっくりこなかったんで、自分でもうやっちゃおうとなった。
そして、遊びをいろいろ研究していたときに、「人狼ゲーム」と「けん玉」に出会った。この二つがピンときて、一旦これに没頭してみようと。それにどちらも、もともとマイナーなものだったので、これを世間に違うかたちで見せて、それをやっていこうと。
フリーター期間が1年ぐらいあったので、30歳になって1年間仕事をしていなかったんですよ。30歳の1年は、20歳の1年より結構強いですよ。切羽も詰まっているし、社会人経験があるから、そこそこ動きも軽い。

あえて失敗して見せることがパフォーマンスになる

宇野 転職を意識して、遊び産業を研究しているなかで、結果的にけん玉と人狼に出会っていったと。ちなみに、なんでけん玉だったんですか?

児玉 本当に偶然です。おもちゃの勉強をする学校があったんですよ。実は世の中には、おもちゃコンサルタントという資格がありまして。NPOが出している国家資格とかではもちろんないんですけど、僕は暇だったし、最低限動かなきゃみたいな気持ちがあったので、飛びつきますよね。
それで、おもちゃコンサルタントを取りに行ったときに、同じクラスに今の相方(飯島広紀さん)がいたんですよ。彼はけん玉がうまかったんですよ。遊びを勉強しているし、けん玉もちょっとぐらい上手かったら、役に立つかもなと思って、彼に教えてもらっていたら、ハマって。そこから、「ちょっとパフォーマンスとかしてみない?」という話になり、いろいろやりだしたというのが始まりですね。

宇野 それが今のパフォーマンスコンビの「ZOOMADANKE(ず〜まだんけ)」になっていくわけなんですね。

児玉 相方は10歳下だったんで、20歳の大学生でした。その子に、30歳のおっさんが一緒にパフォーマンスをやろうぜと(笑)。

宇野 最初パフォーマンスは仕事としてやろうと思ったんですか?

児玉 当時、僕は30歳なので、仕事をしなきゃいけないというのは頭のどこかにありますよね。なので、まずはビジネスとして頑張ってみよう、ダメだったら趣味にしよう、という感覚だったんですね。


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