宇野常寛『汎イメージ論 中間のものたちと秩序なきピースのゆくえ』第四回 吉本隆明と母性の情報社会(1)【金曜日配信】
本誌編集長・宇野常寛による連載『汎イメージ論 中間のものたちと秩序なきピースのゆくえ』。今回からは、「
戦後最大の思想家」吉本隆明の代表作「共同幻想論」と、 FacebookやLINE、 TwitterといったSNSに象徴される現在の情報化社会との 接点を探ります。 (初出:『小説トリッパー』 2018 春号 2018年 3/25 号 )
1 なぜいま「吉本隆明」か
さて、
ジョン・ハンケがゲームで、猪子寿之がアートで、
吉本隆明——
七〇年代以降、吉本隆明は過去の思想家と位置づけられていたが、
だが吉本の欠陥や誤りを指摘することとその天才性に敬意を払うこ
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