月曜ナビゲーター・宇野常寛 J-WAVE「THE HANGOUT」2月29日放送書き起こし!
大好評放送中! 宇野常寛がナビゲーターをつとめるJ-WAVE「THE HANGOUT」月曜日。前週分のラジオ書き起こしダイジェストをお届けします!
■オープニングトーク
宇野 時刻は午後11時30分を回りました。みなさんこんばんは、宇野常寛です。昨日、僕の事務所の引っ越し記念パーティーをやったんですよ。Facebookでイベントページを立てて「誰でもきてください!」といった感じで告知しまして。午後イチからケータリングとかも用意して、僕の友達の某公共放送系出版社の某I本光俊という人に特製カレーを作ってもらったりと準備して、いろんな人をかたっぱしから呼んだんです。
実は前々から引越しを考えていたんですが、なかなかいい物件が見つからなくて、ここ1年ぐらい苦戦していたんですけれども、あるとき、パッと割り切ったんですよ。駅から遠くなってもいいから、安くていい物件を借りるのが正解だなと考え直したんです。駅からの距離は割りきってしまって、ときめく建物とか、広くて使いやすいところという建物重視で選びました。そこで結局、「高田馬場」「目白」「雑司が谷」「西早稲田」という4つの駅から均等な位置にあるような物件に決めたんですよ。四隅をそれぞれ、左上が目白で、左下が高田馬場。右上が雑司が谷、右下が西早稲田、という駅の中間点あたりですね。そんな、ちょっと変なところの物件を借りたのは、「この陸の孤島に引きこもって、高田馬場駅前の喧騒ともインターネット論壇の茶番とも、しっかり距離をとって淡々といいコンテンツを作っていこう」という僕の決意表明でもあるんですよね。
こういうわけで、すごくへんぴなところに引っ越した事務所でパーティーをやったわけなんですが、入れ替わり立ち代わりだったんですが、総勢で60名以上たぶん来てくれましたね。来てくれた人の内訳なんですけれど、主に僕の仕事仲間ですね。出版、新聞、テレビ、ラジオ、ITと、我ながら「ああ、いろんなところで仕事してるんだな」と。「俺って顔広い人間だったんだな」と自分でも思ってしまうような、そんな結構バラエティに富んだメンツでした。そこで、昔から仕事をしている出版社の編集者とかに、「なんか若い人がおおいね」と言われまして。もう自分でもぜんぜん気づいていなかったんですよね。確かに、この2,3年で付き合う人たちもだいぶ変わったんですけれども、それが若返っていることに気づいていなかったんです。編集部も若いアルバイトが増えたし、それ以上に、仕事で関わっている人たちの平均年齢がちょっと下がってるんですよ。
いろんな理由があるんだと思うんですけれども、はっきり言ってしまうと、衰退しているコンテンツの世界やメディアの世界で、うちの周りにいるとなにか面白いことができそうだと、若い人たちが集まってきてくれるんだと思うんですよね。パーティーが終わった後、真面目に考えて「こういう人たちの期待に応えるために、ちょっと嫌なことがあっても腐らないで、ちゃんと前向きに面白いことをガンガン仕掛けていこう」と思いましたね。実際、僕とガッツリ仕事をしているわけじゃない人も結構いっぱい来てくれるわけですよ。そこで、なんでここに来てくれるのかなと考えると、僕の身の回りにいたら「なにか新しい流れが起こるのかもしれない」とか「ちょっとチャレンジングなことできるかもしれない」とか、そういった期待があるからきてくれるんだと思うんですよね。だから、そういった人たちの期待はしっかり打ち返していかなきゃいけないなと結構真面目に思いました。