脚本家・井上敏樹エッセイ『男と×××』第24回「男と怪我」【毎月末配信】 | PLANETS/第二次惑星開発委員会

宇野常寛責任編集 PLANETS 政治からサブカルチャーまで。未来へのブループリント

Serial

  • 2017.01.31
  • 井上敏樹

脚本家・井上敏樹エッセイ『男と×××』第24回「男と怪我」【毎月末配信】

平成仮面ライダーシリーズの脚本家・井上敏樹先生のエッセイ『男と×××』、今回は「男と怪我」にまつわるエピソードを語ります。ジム通いを日課にしている敏樹先生ですが、ある日のベンチプレス中、手が滑って100キロのバーベルを口に落としてしまい……?

男 と 怪 我   井上敏樹

怪我をした。しかも年末ークリスマス・イブである。私は職業柄運動不足になりがちなので、もう随分前からジムに通っている。人間、やはりたまには汗をかいた方がいい。気分がさっばりするしささやかな達成感を得られる。その日も私はいつものようにベンチプレスから始めた。ベンチプレスというのはフラットな台に横になりバーベルを上下させて大胸筋に刺激を与えるというものである。私は数あるエクササイズの中でもこのベンチプレスが一番好きだ。筋トレと言えばベンチプレスー重い重量を扱う者はジム内でも尊敬を集めたりする。以前、私はこの運動に凝り過ぎて大胸筋がやたらと発達した結果、うつ伏せで寝られなくなった事がある。胸の筋肉が邪魔になってしまったのだ。そんな私が、その日に限ってやってしまった。全く信じられないような話だが、バーベルを口に落としたのだ。百キロのバーベルである。汗で手が滑ったのだが、最初はなにが起こったのか分からなかった。

PLANETSの日刊メルマガ「Daily PLANETS」

月額880円(税込)、多くの方は初月無料!

生放送、動画アーカイブをご覧になりたい方はニコニコ動画内「PLANETSチャンネル」へご入会ください!

今すぐ入会する CLICK!
CLICK!

関連記事・動画