宇野常寛責任編集 PLANETS 政治からサブカルチャーまで。未来へのブループリント

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  • 2019.04.26

脚本家・井上敏樹エッセイ『男と×××』第47回「男と食 18」【毎月末配信】

平成仮面ライダーシリーズなどでおなじみ、脚本家・井上敏樹先生のエッセイ『男と×××』。今や高級食材として店頭に並ぶようになった筍(たけのこ)。地中にあるうちに掘り出して調理するのが美味とされる一方、伊豆にはそれとは真逆の秘密の食べ方があるとか。筍の採取と調理法をめぐる極上の薀蓄が展開されます。

男 と 食  18      井上敏樹

先日、電車に乗っていたらチャラチャラじゃらじゃらした若い女のふたり組がひと目も憚らず大声で馬鹿話を交わしていたのだが、そのうちにひとりが『昨日サザエさん観たら、マス男さんがキャバクラに行く話だったのでびっくりした』と言ったので、なんだか妙に安心した。さて、今年も筍の季節である。筍と言えば昔は庶民の食材で、我が家でも春になると必ず食卓に登ったが、今やすっかり高級食材になってしまった。ある料理研究家が『主婦たる者年に一度は筍を湯がくべきである』と語っていたが、昨今本当にいい筍を手に入れようとすると、財政的に相当の痛手になろう。最高級の筍と言えば、やはり京都は塚原あたりの、いわゆる白子筍という事になる。

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