宇野常寛責任編集 PLANETS 政治からサブカルチャーまで。未来へのブループリント

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  • 2019.07.01

宇野常寛 NewsX vol.36 ゲスト:仁木崇嗣「地方政治はどう変わっていくべきか」【毎週月曜配信】

宇野常寛が火曜日のキャスターを担当する番組「NewsX」(dTVチャンネルにて放送中)の書き起こしをお届けします。5月28日に放送されたvol.36のテーマは「地方政治はどう変わっていくべきか」。一般社団法人ユースデモクラシー推進機構代表理事の仁木崇嗣さんをゲストに迎え、地方政治を変えるために若手議員が出来ることは何か。ネットを活用したイーデモクラシーの可能性を含めて議論します。(構成:籔一馬)

NewsX vol.36 「地方政治はどう変わっていくべきか」
2019年5月28日放送
ゲスト:仁木崇嗣(一般社団法人ユースデモクラシー推進機構代表理事)
アシスタント:大西ラドクリフ貴士

宇野常寛の担当する「NewsX」火曜日は毎週22:00より、dTVチャンネルで生放送中です。
番組公式ページ
dTVチャンネルで視聴するための詳細はこちら。 なお、弊社オンラインサロン「PLANETS CLUB」では、放送後1週間後にアーカイブ動画を会員限定でアップしています。


民主主義とは地方分権である〜令和時代の自由民権運動〜

大西 NewX火曜日、今日のゲストは一般社団法人ユースデモクラシー推進機構の代表理事、仁木崇嗣さんです。仁木さんと宇野さんはどういうつながりなんですか?

宇野 僕が親しくしている某省の官僚がいるんですよ。彼がZESDAというプロボノのNPOをやっていて、僕のPLANETSと彼のZESDAは団体単位で仲がいいんですよ。時々、情報交換の会をやっていて、「宇野くん、ちょっと面白いやつがいるから紹介したい。二人紹介したい人がいる」と言われて、高田馬場で会合をもったんですよ。ひとりは以前この番組にもやってきた「中東で一番有名な日本人」と言われている鷹鳥屋明さん。もうひとりが仁木さんだった。そこからの付き合いです。

大西 今日のテーマは「地方政治はどう変わっていくべきか」です。

宇野 彼がやっているユースデモクラシー推進機構は、地方の若手議員の支援をやっている団体なんですよ。地方政治は若者が入ってきづらい世界なんだけど、そこで頑張っている20〜30代を彼が束ねて勉強会をやったりしている。そういう活動をしている仁木さんだからこそ見えてくる地方政治の問題点などがあると思っていて、今日はそういう話をしたいなと思っています。

大西 最初のテーマは「ユースデモクラシー推進機構とは」です。

宇野 仁木さんが具体的にどういう活動をしているのかを紹介してもらって、そこから議論を始められたらなと思っています。

仁木 うちの団体はユースデモクラシー推進機構といって、名前から受ける印象だと若者のための民主主義と捉えられがちなんですが、実は未来世代と若者のための民主主義をやろうという団体なんですよ。

宇野 まだ生まれてもいない人たちのためにも頑張ろうということだね。

仁木 なぜなら政治は弱い人のためにあると僕は思うからです。今、一番弱い人は、選挙権を持っていない人と生まれていない人ですよ。今、生きている若者を含めた現役世代が将来にツケをまわしているという問題意識を僕は持っています。その説明をするために、僕は自由民権運動の頃まで遡って研究をしたんです。当時、植木枝盛が「未来が其の胸中に在る者、之を青年と云ふ」と言ったんですよ。青年と未来がつながっている。そこで未来志向を持っている青年たちで議会をつくりたい。もちろん民間の有権者側にもつくっていきたい。そう思っていたんですね。
この団体をつくったのは2015年、ちょうど4年前の統一地方選挙のときです。僕は当時28歳だったんですけど、20代で当選した議員が全国に136人いたんですね。その人たちはデジタルネイティブ世代なので、みんなFacebookを使っているんです。検索して「会いに行きたい」とメッセージを送りつけました。会ってくれるという人に、北は北海道から南は九州まで会いに行って、計53人の方が会ってくれたんですよ。これはデジタルネイティブだからこそできることで、今はGoogleマップという便利な機能があるので、一番早く会えるルートを選んで、なるべく時間をかけずに回ることができた。これは今の時代だからこそできたとも言えますよね。直接会ってオンラインでもつながったんですが、やはりリアルで会ってみようということで、この人たちを東京に集めようと考えました。

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仁木
 日本の民主主義の原点を知ってほしいと思って、このスライドを用意したんですが、向かって左側の方、民主主義の概要をアメリカの国務省が日本語で丁寧に書いてくれているんです。ここのポイントは「民主主義とは中央集権ではなくて、地方分権がデフォルトです」と書いてあることで。「地方分権こそが民主主義です」という内容はすごくポイントです。
では、日本ではどうかというと、右側は自由民権運動のときに、板垣退助が日本で最初の政治結社といわれる愛国公党をつくったときの愛国公党宣言という文章です。ここでもアメリカと同じように「中央集権じゃなくて、地方集権であるべき」と書いているんですよ。最初に国会をつくろうとした日本人が、アメリカが言う民主主義の本質と同じことを言っていた。これがファーストステップ。日本では今になって地方分権をやろうという話をしていますけど、本当はそうじゃない。

宇野 日本の民主主義の原点から、ガバナンスは基本的に中央集権で、デモクラシーは地方分権であるというね。

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