宇野常寛責任編集 PLANETS 政治からサブカルチャーまで。未来へのブループリント

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  • 2020.01.08

坂本崇博(意識が高くない僕たちのための)ゼロからはじめる働き方改革 第2回「働き方改革、やめませんか?」

誰に言われるともなく、会社員としての自分自身の人生の充実のため、10年以上前から自発的に「働き方改革」の実践と普及活動を開始した坂本崇博さん。近年は国のレベルでも関連法が制定され、トップダウン式のブームも始まりましたが、その実効性には様々な問題があります。今回は坂本さんの視点から、現状の働き方ブームがはらむ問題点を明らかにしていきます。

コレジャナイ、働き方改革

2017年に、「公称働き方改革アドバイザー」として地元関西から出てきて、「働き方といえば坂本」になるべく、働き方改革ブーム最前線の東京で日本の働き方改革を後押しすべく活動しようと息巻いていた私なのですが、どうもしっくりきませんでした。

多くの企業から働き方改革についてのご相談を受けたり、働き方改革のニュースを目にする都度、次第に「これって働き方改革なのか?」と感じるようになりました。それどころか、「働き方改革が間違った方向に進もうとしている」 という印象を抱くようになっていきました。

「私にとっての働き方改革は、コレジャナイ」と。

当時、日本では、「働き方改革関連法」が制定されようというところでした(施工は2019年4月からですが)。その法案の主な内容は、①時間外労働の上限規制(基本45時間/月、例外でも複数月平均80時間以内)、②年休取得の必須化(最低5日)、③正規・非正規従業員の不合理な待遇差の禁止 です。
先立って2016年には政府にて「働き方改革実現推進室」が発足。「一億総活躍、長時間労働からの脱却と生産性向上の両立」をキーワードに、様々な会議や検討を重ねられていきました。

2015年に発生した痛ましい過労死問題や、日本中にはびこるサービス残業問題、過重労働問題、非正規雇用労働者との待遇格差問題が世論として噴出し始めたこともあり、こうした「国策としての働き方改革」において、まずは「残業削減」が喫緊のテーマとなったことは、やむを得なかったと思います。

また、時を同じくして、2016年には女性活躍推進法が実施され、「ダイバーシティ」というキーワードに注目が集まるようになりました。企業は育児休暇制度や在宅勤務制度を導入することが求められるようになり、女性管理職の登用人数目標なども定められるようになります。
それと合わせて、「男性も女性も等しく仕事だけでなく家庭にも時間を使おう」というワークライフバランスの視点から、長時間労働の是正が大きな課題となりはじめました。

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